漫画や小説などまったく読まない人ってみんな口を揃えたかのように「だってアレ嘘の話しじゃん」とよく言います。
物語好きな私としましては聞き捨てならない言葉なので、それに対する反論といいますか返しの言葉をちらと考えてみました。
漫画や小説などのお話しって、実はあれは嘘ではないんです。
本物なんです。
何が本物かというと、そのお話しを構成してる表現力が。
絵画・イラストをみて、思わず微笑んでしまったり、素晴らしい音楽を聴いて感動したり、一文を読んだだけで頭の中に絵がぱーっと広がったり、芸術的な建物やデザインや服飾、その他もろもろもろもろ、人の創りだしたもので心を動かされることは誰にでもあることだと思います。
そういったことと同じように、人の手によって創りだされた、高い表現力で構成されたお話しに、お話し好きな人は夢中になるわけです。
面白い物語のその表現力は、嘘ではなく、まごうことなく本物の技。
ただこの表現力を感じ取れるかどうかというのは、それなりの識が必要で。
子供の頃はまずかったあの料理が、大人になると美味しく感じられるのと同様に。
天上人のほのかな楽しみ。
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